皆川研究室:水田生態工学研究室

皆川研究室では、水田や農業水路に生息する生物の保全と
農業生産の両立を目指した研究を行っています。

水田では、水管理、肥培管理の方法を変えて水田内でのニゴロブナの
成育を調べています。また、落水時の魚類の降下を促す水管理、
溝切り方法を研究しています。

みんなで田植えをします。 田植後の水田に、1筆あたり数千尾の供試魚を実際に数えて放流します。 放流した供試魚が鳥などに食べられてしまわないように防鳥ネットを張りました。
水田の水尻に網を設置して、中干しの時に水と一緒に出てくる供試魚を10分ごとに計数します。 田面の凹凸が魚の残留に影響するため、レベルを使って田面標高を測量しています。

ガラス室では、内部に水路模型を作成して水理模型実験を行っています。
農業排水路に施工される淵工を想定して、施設内に堆積してしまう
土砂の洗掘を促す施設形状を検討しています。
また、土砂の堆積を抑制しつつ、生物の退避場として機能しうる淵工の
形状も検討しています。

手前は受水槽で、木製の部分が現場の淵工を4分の1に縮小した水路模型です。ポンプで水を循環させて、現場に10mm/hの雨が降った時の排水路の流量を再現しています。水面形や流速分布を測定します。 上部にビデオカメラを設置し、施設内の土砂が時間の経過とともに洗掘されていく様子を撮影します。メダカ類などを施設内に遊泳させて、退避できるか調べることもあります。

 
(2019年1月作成)

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