泉研究室:栽培・作物学

作物・栽培学の研究室です。

フィールドクロップ(食用作物)の生産性(単収)向上を
目的とした研究を行っています。
(同じ面積からより多くの収量が得られれば、その分だけ
農地の使用を減らせることになり、持続的農業に貢献できます)
また、今後さらに頻発すると予想される異常気象に対応できる
農法の開発にも取り組んでいます。

1.現在進行中の研究

我が国のダイズは水田転換畑での栽培が多いため湿害を受けやすく、
とくに近年は梅雨明け以降にもゲリラ豪雨によって
深刻な冠水被害が発生しています。
本研究室では生育中のダイズの畝間に心土破砕ブレードを入れる
「中耕亀裂処理」という新しい技術によって土壌の通気性と透水性を改善し、
湿害が軽減できるのかを検証しています。

ゲリラ豪雨によって冠水した大学近くの水田転換畑 大学内の試験圃場でダイズに湛水処理を施しているところ
湛水処理後の様子(奥の無湛水区と比べると生育が遅れている) 処理10日後に中耕亀裂処理を行っているところ

2.現在はお休みしている研究

アフリカでは洪水と干ばつという両極端な異常気象が頻発し、
食料安全保障がおびやかされようとしています。
そのためアフリカの重要な畑作物であるトウジンビエ
(乾燥に非常に強いが湿害には弱い)と湿性環境に強いイネを
一緒に植える混作農法によって危険分散を可能にするというコンセプトのもと、
昨年まで栽培試験を行ってきました。(写真1~4)
その関係でアフリカ南部のナミビアにも調査やい稲作普及のため
計9回出張しました(写真5~8)

1) トウシンヒエとイネの苗の定植 2) 大学内圃場で模擬洪水を発生させているところ
3) 水没したトウジンビエは枯死してしまった 4) 翌年は雨除けハウスを建てて試験を実施
5) 農家圃場での田植え 6) ナミビア大学内圃場での栽培試験
7) 農家圃場での収量調査 8) 収穫前のイネと記念撮影

(2018年1月作成)
 

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