高倉研究室:昆虫生態学ほか

昆虫生態学の研究室ですが、魚類や植物も研究対象です。
研究の対象は様々ですが、
・野生生物の生態を
・生物種間の相互作用に注目して研究しています。
生物社会の成り立ちを明らかにするとともに、
生物や自然に関わる問題を合理的かつ効率的に
解決することを目指しています。

現在、当研究室で最も力を入れている研究の一つが、
絶滅が危惧される琵琶湖固有スジシマドジョウ類の
減少要因の解明と、保全手法の開発です。

琵琶湖固有のスジシマドジョウ2種です。上がオオガタスジシマドジョウ、下がビワコガタスジシマドジョウです。 学外の生息地です。継続的に調査を行っています。
飼育下で人工増殖した稚魚です。行動観察などのために、これから育成します。 圃場施設内での育成作業です。今後、十分育った個体を使って実験を行います。

 

圃場実験施設の一部である昆虫飼育室では、
さまざまな飼育実験を行っています。
ここでは、コオイムシ類の研究について紹介します。
コオイムシとオオコオイムシの“すみ分け”現象についての
研究を行っています。

Developed using darktable 2.4.2

コオイムシは水生昆虫の一種で、その名の通り親(父親)が卵を背負って守る習性があります。 コオイムシ類の繁殖行動を、温度や明るさを調整した昆虫飼育室で観察しています。

 

圃場施設には、研究や教育の目的のために育てられているもの以外にも、
様々な生物が暮らしています。
研究とは直接関係ありませんが、いくつかご紹介します。

水田では多くのアマガエルのオタマジャクシが育ちます。陸に上がったカエルは、200m以上離れた環境科学部棟にもやってきます。 圃場内の麦畑や草地では、しばしばヒバリが子育てをしています。子育て中の巣はうまく隠されていますが、さえずる親鳥(オス)はよく目立ちます。
田植え前の水田では、チドリの仲間のケリも見られます。 圃場周辺の水路~学内の池には、カワセミもしばしば飛来します。琵琶湖などから学内へ遡上する魚を食べています。

(2018年7月作成)

前の記事

原田研究室:学生実験を紹介

次の記事

大久保研究室:農村農業工学